
はじめに|「撮るだけの仕事」じゃない、その先の力
診療放射線技師になるために、大学では解剖学や放射線物理、撮影技術など専門的な知識を学びます。
でも、いざ現場に出てみると、「それだけでは足りない」と感じる瞬間が必ず訪れます。
患者さんとのコミュニケーション、プレゼン資料の作成、研究発表での統計処理…。
「学生のうちにやっておけばよかった」と後悔する前に、今からできることを始めてみませんか?
この記事では、診療放射線技師としてのキャリアをより豊かにするために、大学時代に身につけておきたい5つのスキルをご紹介します。

私は国立大学を卒業後、某大学病院で10年以上勤務しています。現在は、臨床業務と管理業務を両立しながら働いています。そんな私が経験したことや感じたことを元に記事を作成しています。

患者対応スキル|「撮る」だけじゃなく「寄り添う」力を
診療放射線技師は、患者さんと直接関わる医療職です。
検査に不安を感じている患者さんにどう声をかけるか、指示をどう伝えるか――その“ちょっとした気配り”が、検査の質にも患者満足度にもつながります。
学生のうちにできること:
- 接客業やボランティアで対人スキルを磨く
- 高齢者や子どもとの接し方を学ぶ
- 医療コミュニケーションの本や動画をチェックする
運動習慣|体力は「撮影技術」の土台になる
放射線技師の仕事は意外と体力勝負。
重い装置の移動、長時間の立ち仕事、夜勤など、身体への負担は少なくありません。
学生のうちから運動習慣をつけておくことで、将来の健康管理にもつながります。
学生のうちにできること:
- 週2〜3回の軽い運動を習慣化する
- ストレッチや体幹トレーニングで姿勢を整える
- 睡眠・食事のリズムを意識する
統計解析スキル|研究も業務改善も“数字”がカギ
卒業研究や学会発表、AI活用など、統計の知識は診療放射線技師にも求められる時代です。
「平均値」「標準偏差」「p値」など、基本的な統計用語を理解しておくことで、研究や業務改善に強くなれます。
学生のうちにできること:
- ExcelやRで簡単なデータ処理をしてみる
- 医療系の統計入門書を読んでみる
- 卒論で「数字を使って語る」練習をする
プログラミングスキル|画像処理やAI時代に備える
AI画像診断や業務の自動化など、放射線技術の世界にもプログラミングの波が来ています。
Pythonなどの言語に触れておくだけでも、将来の選択肢が広がります。
学生のうちにできること:
- Pythonの基礎(print文、for文など)を学ぶ
- 医療画像を扱うライブラリ(OpenCV、SimpleITKなど)に触れてみる
- AIや画像処理の入門記事を読んでみる
プレゼン資料作成スキル|「伝える力」がキャリアを変える
学会発表、院内研修、就職面接など、診療放射線技師にも「伝える力」が求められます。
PowerPointの基本操作だけでなく、見やすさ・構成・デザインまで意識できると一歩リードです。
学生のうちにできること:
- スライド1枚に1メッセージを意識する
- 図やアイコンを活用して視覚的に伝える
- 他人のスライドを見て「なぜ見やすいか」を分析する
おわりに|“今”の積み重ねが、未来の自分を助けてくれる
診療放射線技師として働く未来のあなたが、
「学生のときにやっておいてよかった」と思えるように。
授業の外にも、学べること・伸ばせる力はたくさんあります。
どれか一つでも、今日から始めてみませんか?
未来の現場で、きっとあなたの武器になります。

いかがでしたでしょうか?
他の記事でも診療放射線技師について紹介していますので、是非ご覧下さい。
タカ


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