診療放射線技師ってたいへん?
精神的ストレスはどれくらいあるの?
結論、診療放射線技師にはストレスがありません。
というのは極端な話であり、完全なる「ストレスゼロ」というわけではありませんが、
医療職の中で、医師や看護師に比べると「ストレスは少ない」と言えるでしょう。
私は国立大学を卒業後、大学病院で10年以上働いています。長年の知識・経験を元にお伝えします。
この記事を読むことで、診療放射線技師がストレスが少ない理由がわかります。
それでは、いきましょう!
患者に接する時間が短い
医師は、診察で患者の話(症状や困っていることなど)をじっくりきく必要があります。
看護師は、患者に寄り添って身体的なケアのみではなく精神的にもサポートする役割があります。
理学療法士や作業療法士は、リハビリテーションを通じて患者の機能回復を支援し、日常生活の質を向上させるために、患者と密接に関わります。
一方、診療放射線技師は、
1患者あたり数分しか接する機会がありません。
レントゲンやCTは検査時間が数分ですし、検査時間が長いMRIやシンチグラフィでも、患者と接するのは検査前後の説明やセッティングのみです。
放射線治療やエコー検査は患者と接する時間は少し長いと言えます。
患者の中には指示が入らない人やクレーマー気質の人、我々に関係のない話をしてくる人などさまざまいます。
もちろん、認知症や脳梗塞などの病気により理解力が低下していたり、病気を患ってから精神的に安定していなかったりと、患者側にもいろいろな背景があることは理解しています。
しかし、医療現場はとても忙しく、医療職側の精神的余裕がなくなってしまうこともあります。
そのため、患者を接する時間が短い診療放射線技師は、患者から受けるストレスは少ないと言えるでしょう。
患者から感謝されることもとても多く、励みになります。
その場合、看護師や理学療法士のほうが、仕事に対する満足度は高く感じると思います。
すべての責任は医師にある
放射線関連の検査(レントゲンやCT、MRIなど)はすべて、医師が必要だと判断して依頼がきます。
診療放射線技師は医師が依頼・指示したとおりの検査を行います。むしろ依頼・指示した検査以外は行うことができません。
もし仮に検査の指示内容が違い、間違った検査をしたとしても、その責任は医師にあることになります。
そのため、診療放射線技師は責任を感じるストレスが少ないと言えます。
医師はとても忙しく指示間違いをしてしまうことは必ずあります。
そのため、診療放射線技師も「検査内容に間違いがないか」「ほかに必要な検査はないか」と常に考える必要があります。
依頼内容が間違っていた場合、医師の責任と押しつけるのではなく、診療放射線技師側も責任を持って対処する必要があると思います。
依頼内容が理解できるように常に知識・経験を積むことを大切です。
組織が小さい
病院職員として、看護師に比べると人数が少なく、組織としても小さいです。
総合病院では、看護師は数1000人規模で在籍していますが、診療放射線技師は多くて50名程度です。
最大で100人いる病院もあります。
中小規模の病院やクリニックでは、数人から10人程度しかいません。
組織が小さければ、ルールや規程が少なく、上司部下の距離感も近いため、風通しのよい関係が作れます。
そのため、意見を言いやすい・聞いてくれる環境が常にあり、意見に対する回答や改善がスピード感よく行われます。
私のような中堅も上司と部下の間に立つことが多くありますが、どちらとも話しやすい環境です。
風通しのよい職場はストレスが少ないと思います。
以上が私が身をもって感じる「診療放射線技師がストレスが少ない」原因です。
しかし、1人で仕事を行うわけではないため、ストレスはゼロにはならないと思います。
それでも、診療放射線技師は病院で働く他の職種に比べるとストレスは少ないと言えます。
以上
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