「診療放射線技師はやめとけ!」の真実とは

radiological technologist
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「診療放射線技師」と検索すると、予測変換で「やめとけ」というのが出てきます。

「やめとけ」という内容の記事を見ると、真実とは違った「誤解」であることが書かれています。

診療放射線技師になろうと考えている人にとっては、「実際に本当なの?」と疑問に思うこともあるかと思います。

この記事では、「診療放射線技師 やめとけ」に対する誤解や真実を、事実と意見を交えて紹介します。

タカ
タカ

私は国立大学を卒業後、大学病院で10年以上診療放射線技師として勤務しています。私の長年の知識と経験を元にお伝えします。

やめとけという理由

検索上位記事には以下のように書かれています。

  1. 求人数が少なくて転職しにくいから
  2. 変わりが少なくて労働時間が長くなりやすいから
  3. 仕事の幅が広く覚えることがたくさんあるから
  4. 責任がありプレッシャーがある仕事だから
  5. 誤解によってやめとけと言われているケースもある
診療放射線技師はやめとけ?やめとけと言われてしまう5つの理由/キャリアアップステージ

この5つについて、事実と意見を順番に説明していきます。

求人数が少なく転職しにくいから

事実「スキルがあまりないのに急いで転職したい場合や希望する条件が高い場合、求人数が少ない」

大規模の病院でない限り、毎年の求人数は「1名」もしくは「なし」が普通です。

退職者がいる場合や、業務拡大をする必要がある場合のみ、求人が出る場合がほとんどです。

さらに、大学の募集人数が年々増加しているため、診療放射線技師の資格を得る人も増加しています。

大学病院や市民病院などの大規模病院に就職したい場合、かなりライバルは多い状況です。

しかし、働き先はとてもさまざまあります。

総合病院だけでなく、クリニックや検診センターもあるため、「就職や転職ができない」ということはありません。

さらに、医師の業務負担軽減を目的として、「タスクシフト/タスクシェア」が進んできています。

法律が変わり、いままで医師や看護師が行っていた業務の一部を診療放射線技師が行うことができるようになりました。

そのため、今後求人数も増えていく可能性があります。

変わりが少なくて労働時間が長くなりやすいから

事実「病院による」

病院の規模、放射線機器の台数、患者数に対して診療放射線技師の人数が足りているかどうかで変わってきます。

例えば、レントゲン、CT、MRIが1部屋ずつある病院だとして、診療放射線技師が装置台数分の3名だけしか在籍していなければ、1人休みを取ると1部屋空いてしまいます。

そのため、2名で3部屋をこなすことになり、時間がかかってしまい残業・長時間労働になってしまいます。

総合病院であれば、診療放射線技師の人数はたくさんいるので、「変わりがいない」なんてことにはなりません。

クリニックでは1名しかいない場合もありますが、パートさんがいたり、検査が少なかったりして、休めなかったり長時間勤務になってしまうことはないことが多いです。

タカ
タカ

私の働く大学病院では、装置台数や検査数はとても多くありますが、診療放射線技師の人数もとても多くいます。そのため、子どもの体調不良などで休むこともよくありますが、業務に支障はでません。

「装置台数」と「人数」のバランス、「超過勤務」や「有休」の取得状況を確認して就職することをおすすめします。

仕事の幅が広く覚えることがたくさんあるから

事実「そのとおり。でも、マニュアル化しやすいことがほとんど」

診療放射線技師として検査をする上で、「X線装置の操作方法」、「患者説明の手順」を覚えてしまえば、最低限の結果を出すことは可能です。

それらを覚える際、先輩に1から口頭で教えてもらい、それを毎回自分でメモして、徐々に覚えていく・・・なんてことをしているととてもたいへんです。

基本的な業務はマニュアル化できるものがほとんどです。

マニュアルがあれば、「マニュアルを見る」→「先輩の検査を見る」→「自分でやる」→「自信がつく」という流れになります。

マニュアルが充実していれば、たいへんだと感じることが減ると思います。

タカ
タカ

マニュアルだけでなく、経験による熟練の技術や勘も必要です。

責任がありプレッシャーがある仕事だから

事実「プレッシャーを感じる業務は少ない」

診療放射線技師は基本的に医師からの依頼された検査ができればOKです。

要は、「いつもどおり」の画像を提供することができればよいのです。

タカ
タカ

プレッシャーを感じるのは働きはじめて数ヶ月だけだと思います。

しかし、プレッシャーを感じる業務もあります。

命に関わる救急患者の検査を行うときや患者待ち人数がとても多いとき、などがあります。

それもやりきることができればかなりの達成感が得られるため、ちょうどいいプレッシャーです。

誤解によってやめとけと言われているケースもある

事実「世間は放射線を怖がりすぎているだけ」

患者や家族だけでなく、医師や看護師でも、放射線を浴びると「がんになる」「子どもができなくなる」と思っている人がいます。

病院での放射線関連の検査では、まったくそんなことにはなりません。

放射線について学べば適切な放射線とのつきあい方がわかります。

そのため、我々診療放射線技師は放射線について「怖い」と思うことはありません。

必要なときだけ「放射線防護」を行えばよいのです。

タカ
タカ

放射線について「知らない」から「怖い」と思っているようです。診療放射線技師が、院内教育や社会教育をしていかなければいけない問題だと思っています。

以上が私の思う事実と意見でした。

今回は記事のネタとして下記の記事を引用させてもらいました。

診療放射線技師はやめとけ?やめとけと言われてしまう5つの理由/キャリアアップステージ

けして、この記事を批判している訳ではありません。

むしろ「診療放射線技師になるメリット」や「向いている人」などが記載されていますので、私の記事と併せて読んでいただくことをオススメします。

この記事を読んで、みなさんは「診療放射線技師はやめとけ」と思いますか?

私は「診療放射線技師はオススメ」だと思っています。

他にも診療放射線技師の記事を書いていますので、そちらも読んでもらえるととても嬉しいです。

今回は最後まで読んでいただきありがとうございました。

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