診療放射線技師はやりがいがあるのかないのか

radiological technologist
スポンサーリンク

診療放射線技師という職業をご存じでしょうか?

「レンドゲンを撮る人」と思うことが多いかと思います。CTやMRI、放射線治療のことも知っている人いるかと思います。

その診療放射線技師に「やりがい」はあるのでしょうか?ないのでしょうか?

タカ
タカ

私は診療放射線技師として大学病院で10年以上働いていますが、とてもやりがいがあると思っています。

やりがいがある理由

X線撮影やCT、MRIだけではなかった!?

診療放射線技師は、主に放射線を用いて検査や治療を行う仕事です。

以下に診療放射線技師が行う業務・モタリティを紹介します。

  • X線撮影:X線を照射し、骨や肺の画像を得る検査
  • CT:X線を使用し体内の断層(輪切り)画像を得る検査
  • MRI:強力な磁力と電波を使用して、体内の臓器や血管などを画像化する検査
  • X線透視:X線を使用してリアルタイムで体内を観察する検査
  • 血管造影:X線撮影とX線透視を用い、カテーテルと造影剤を使用して血管の画像を撮影する検査・治療
  • 超音波検査:エコー検査とも呼ばれ、高周波を用いて体内をリアルタイムに観察する検査
  • 核医学検査:放射線医薬品を使用し、臓器や組織の形態や機能を画像化する検査
  • 放射線治療:がんの3大治療法の1つで、放射線をがん細胞に照射する治療
タカ
タカ

大学に入学するまで診療放射線技師の行う業務は「X線撮影・CT・MRI」だけしか知りませんでした

よい画像が撮れたとき

診療放射線技師は、医師に検査結果として画像を提供する役割を果たします。

技術力や撮り方によって、病巣がわかりやすい画像にもなれば、医師が求めている画像にもなります。

さらに、患者ごとに形態や状態が違うため、教科書どおりの撮影ができないこともなります。

そのため、理想通りのよい画像が撮れたとき、とても嬉しく患者の役に立っていることを実感します。

医療機器や技術の変化に対応する面白さ

放射線検査や治療で使われる機器は日進月歩で改良され、新しいものが次々と登場しています。

そのたびに機器の操作方法や新しい機能を覚えて使いこなさなければなりません。

新しい知識や技術を学ぶことになるため、ステップアップしていき、成長を感じます。

タカ
タカ

大学病院は特に新しい機器や技術が入ることが多く楽しいです。

最近ではAIの技術も放射線機器にも応用されています。

患者さんの命を助ける

放射線治療では、患者さんと直接コミュニケーションをとりながら治療を行います。

患者さんの治療に効果が出たときの喜びは大きなものです。

さらに、血管造影検査では、IVRと呼ばれるカテーテルや血管造影を用いて治療も行います。

心筋梗塞や脳梗塞など緊急で行うIVRもあり、手技をする医師をチームで支える一員となり患者さんの命を助けます。

とてつもない緊張感の中、患者さんを救うことができた喜びや達成感はとても大きいです。

縁の下の力持ちとしての検査業務

正確な画像や検査データは患者さんの治療方針を左右する重要なものです。

縁の下の力持ちとして多くの人の健康を支えていることに誇りを持てます。

安定した待遇

診療放射線技師は医療現場に欠かせない存在であり、需要も安定しています。

総合病院だけでなく、整形外科や脳神経外科などのクリニックや健診センターでも働くことができます。

24時間体制で動いている病院などでは高い給料も見込めます。

やりがいがないと感じたら

診療放射線技師の日常の業務は、装置の操作方法や撮影手順などを覚えてしまえば数ヶ月の研修でできるようになります。

次から次へと来る患者さんを決められた通りに撮影・検査することが多く、気がつくと流れ作業のように感じることがあります。

特に1,2年も同じ装置(CTだけとかX線撮影だけ)を担当し続けると、かなり慣れてきて成長しかないように感じ”やりがいがない”と思ってしまうようです。

やったことがない業務・モダリティを行う

例えば、CTやX線撮影しか行っていないのであれば、MRIや放射線治療など別の業務を行ってみましょう。

上司に提案してみたり業務外にこっそり研修させてもらったりすることで、可能となります。

装置の機能やアプリを深く追求する

実は、日常の業務で使用する各装置の機能やアプリは、ほんの一部にすぎません。

機能やアプリを深掘りして、「どのような機能なのか」「どんな検査に使えそうか」など考えて検討してみましょう。

検討した結果、検査効率が上がったり検査精度が良くなったりし、医師や上司からの評価が上がることもあります。

学会や研究会に参加する

放射線関連の学会や研究会は、年に何回も開催されます。

そこでは最新の技術・機能の紹介や実際に業務で使用した経験の報告などの情報を得ることができます。

さらに他の病院の診療放射線技師と知り合うことができ、さまざまな情報交換もできます。

仕事に対するモチベーションがとても上がります。

まとめ

診療放射線技師は今後も需要が多く、医療の中でも必要不可欠な存在です。

やりがいはとても感じる職業だと言えます。

数年でやりがいがないと感じる場合は、診療放射線技師としての業務の”表面のみ”しか行っていない可能性があります。

その状態で転職をしても、同じことの繰り返しになってしまう確率が高くなります。

すぐに”やりがいがない”と決めつけるのではなく、1度深く追求してやり尽くすまで診療放射線技師という仕事に向き合ってみてはどうでしょうか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました